子どもが嘔吐や下痢をしていると、もしかしたらロタウイルスに感染してしまったかもしれないと心配になりますよね。
しかし、ロタウイルスに感染してしまった場合の対処法がわからなかったり、なにを注意をすればいいのか困ってしまったりすることもあると思います。
今回は、そんな人へ向けてロタウイルスの原因や症状などについて詳しく解説していきます。
目次
- ロタウイルスの特徴
- 流行する時期はいつ?
- 大人も子どもも油断大敵
- ノンエンベロープウイルスってなに?
- ロタウイルスの症状
- ロタウイルスの対処法
- 家族がロタウイルスにかかったら?
- 嘔吐物などの処理方法
- ふじた医院のロタウイルス治療
ロタウイルスの特徴
ロタウイルスは、2月~3月にかけてかかりやすい急性の胃腸炎で、主に乳幼児などの子どもがかかりやすい感染症です。
このロタウイルスの感染力は非常に強く、アルコールなどで消毒をしてもウイルスが死滅することはありません。
そのため、適切な処置を行わないと感染が広がってしまうことになります。
ロタウイルスの潜伏期間は1~3日程度です。
潜伏期間後発症し、2~7日程度で症状が治まる場合がほとんどでしょう。
ただ、下痢や嘔吐による脱水症状が起こることがあり、水分補給を怠ると重症化する場合もあるので注意しましょう。
また、重症化すると脳症などの合併症が引き起こされてしまうこともあります。
流行する時期はいつ?
ロタウイルスは、食中毒の症状に似ていることから、暖かい時期に流行すると思われるかもしれません。
しかし、ロタウイルスは1月~5月の寒い季節から暖かくなる前の時期に流行する傾向にあります。
とくに2月~3月はロタウイルスの流行が起こる傾向があるので注意が必要です。
ロタウイルスは、同じような症状を引き起こし、感染力が強いことでしられているノロウイルスよりもウイルスの大きさが小さく、人の体内に入りやすい傾向にあります。
また、寒い時期では空気が乾燥しているため、小さなロタウイルスが空気中に漂ったりするため、一人が感染すると周りの人に感染が広がってしまう恐れもあります。
このように、ロタウイルスの流行時期はだいたい決まっているので、寒くなる季節にはウイルスに感染しないように予防策を講じることが大切です。
ロタウイルスの流行が確認された時や、寒い時期になった時には、手洗いやうがいなどを行い、しっかり感染予防を行いましょう。
大人も子どもも油断大敵
ロタウイルスは、年齢に関係なく感染する恐れがあります。
とくに感染することが多いのが、乳幼児などの子どもです。
主に5歳くらいまでの子どもがロタウイルスにかかりやすく、免疫力や抵抗力が少ない子どもは重症化する可能性が高い傾向です。
また、子ども以外でも老人などの免疫力や抵抗力が低下している人の場合、ロタウイルスに感染する可能性が高くなるので、しっかりとした予防策をとりましょう。
さらに、子どもや老人以外の健康な大人でも、ロタウイルスに感染することがあります。
大人の場合は、子どもなどから移されることが多いです。
しかし、健康な大人がロタウイルスに感染すると、自覚症状などがない場合が多く、気づかない間に感染を広げてしまうことがあるため注意が必要です。
大人が感染しても症状がないのは、子どもの時などにロタウイルスに感染していて、ロタウイルスに対する抗体ができて免疫力が上がっていることが考えられます。
その場合には、感染していても微熱が出る程度の症状しか出ない場合もあります。
全く症状が出ない場合もあります。
ノンエンベロープウイルスってなに?
ロタウイルスによる嘔吐や下痢などの症状が出た場合に、処理として消毒などを行うことがありますが、ロタウイルスにはアルコールによる消毒は全く効果がありません。
これは、ロタウイルスがノンエンベロープウイルスであるからです。
ノンエンベロープウイルスとは、ウイルスの外側にあるエンベロープと呼ばれる油でできた膜がないウイルスのことです。
通常のウイルスは、アルコール消毒などによって、ウイルスの外側にあるエンベロープを破壊することによってウイルスの構造を破壊し、感染力をなくしています。
しかし、エンベロープを持たないノンエンベロープウイルスであるロタウイルスなどのウイルスは、アルコールでは消毒できず、体内に入った時に胃酸でも破壊できないため、感染が広がりやすい傾向にあります。
ノンエンベロープウイルスには、ロタウイルス以外にもノロウイルスやポリオウイルス、アデノウイルスなどがあり、いずれも感染力が強く、体内にウイルスが入ると感染を引き起こします。
これらのノンエンベロープウイルスを消毒するためには、塩素系の消毒液を使用することが求められます。
ロタウイルスの症状

ロタウイルスに感染すると、嘔吐や下痢などの症状が多く表れます。
また、人によっては発熱などの症状が出る場合もあります。
下痢
ロタウイルスの症状で一番特徴的なのが下痢です。
下痢は、1~2日で治まることがありますが、5~7日程度続くこともあります。
ロタウイルスに感染し発症すると、水のような状態の下痢が起こります。
この下痢はお米を研いだ時のような白く濁った色をしていて、1日に何度も体外に排出されます。
嘔吐
激しい嘔吐を繰り返すこともロタウイルスの特徴です。
嘔吐は1~2日程度続きます。
これらの下痢や嘔吐といった症状により、体内の水分が排出されると脱水症状を引き起こすことがあり、症状が重症化することがあります。
そのため、ロタウイルスにかかった時は、しっかりと水分補給を行いましょう。
発熱
ロタウイルスの症状には、発熱も含まれます。
発熱の症状は38度以上の高熱が出ることもあれば、微熱程度で済む場合もあります。
1~2日程度で治まる場合がほとんどです。
合併症
ロタウイルスは合併症を引き起こす可能性があります。
主な合併症としては、脳炎やけいれん、腎障害、髄膜炎などが挙げられます。
そのため、ロタウイルスは発症後の経過をよく観察することが大切です。
また、嘔吐や発熱が治まっていても、感染力は症状が治まってから2~3日は続きますので注意しましょう。
ロタウイルスの対処法
ロタウイルスに感染してしまった場合、根本的な治療法はなく、下痢などによってウイルスを体外へ排出させ、自然治癒を待ちます。
しかし、下痢や嘔吐などによって水分が体外へ排出されているため、水分補給はこまめにしっかりと行いましょう。
また、胃腸を休めるために嘔吐が治まるまでは食事は控えるようにしましょう。
水分を摂取する時には、胃腸を刺激する冷たい水は控えるようにし、ぬるま湯などを少しずつ摂取しましょう。
ただ、自分で水分補給などを行っていても、下痢や嘔吐が激しい場合には脱水症状が起こる場合があります。
脱水症状が起こると、症状が重症化したり、命の危険があったりする場合もあります。
ロタウイルスの症状が見られる場合は、事前に症状を電話などで病院に伝え、周りに感染を広げないように注意しながら点滴などの応急処置をしてもらうようにしましょう。
このように、ロタウイルスに感染してしまった場合には、ウイルスを死滅させることが難しいため、自然に症状を治まるのを待ちます。
この時に自己判断で下痢止めなどは使用しないように注意しましょう。
下痢止めを飲むことによってウイルスが腸にとどまり、症状が悪化してしまうことがあるため注意が必要です。
家族がロタウイルスにかかったら?

外出先などで、自分がロタウイルスへの感染に気を付けることはできても、家族がかかってしまった場合には、さらなる感染を防ぐための対策が重要になります。
ここからは、自宅で用意すべきものや対処法について紹介します。
嘔吐物に触れない
家族がロタウイルスに感染した場合には、嘔吐などによる汚物に直接触れないようにすることが大切です。
靴カバー、ゴム手袋
ロタウイルスの症状が見られる場合には、靴カバーなどを使用し、嘔吐物などに触れないようにし、嘔吐したものを処理する時にはゴム手袋を使用しましょう。
換気
ロタウイルスによる症状が考えられる家族がいる場合には、必要以上に感染者には近づかないようにしましょう。
そして、部屋はこまめに換気して、新鮮な空気を取り入れるように心がけましょう。
子どもなどの面倒を見る必要がある場合には、近くに行く時になるべくマスクなどを着用しましょう。
その後は手洗いうがいを念入りに行い、体内にウイルスを取り込まないように注意することが大切です。
嘔吐物などの処理方法
嘔吐をした後は、アルコール消毒ではなく、塩素系の漂白剤を0.1パーセント以上の割合に水で薄めたものを使用し、消毒を行いましょう。
ノンエンベロープウイルスにも塩素系の漂白剤であれば消毒の効果が期待できます。
近年では、ノンエンベロープウイルスにも有効な酸性のアルコール消毒液なども開発されています。
こういったロタウイルスに効果のある消毒剤を使用して、ウイルスを家庭内に広げないようにしましょう。
また、ロタウイルスによる嘔吐や下痢によって衣服が汚れてしまった場合には塩素系の漂白剤を0.02パーセントまで薄めたものを使用しましょう。
そして、他の家族の衣服とは分けて洗濯機で洗うようにしましょう。
ただし、塩素系の漂白剤には漂白効果があるので、色物や柄物などを選択する場合には注意しましょう。
また、洗濯を行う前には、汚物で汚れてしまった衣服などはビニールに入れ、ウイルスが広がらないように注意しましょう。
さらに、洗剤を入れた水のなかで静かにもみ洗いなどの下洗いをしておくと、その後の漂白剤による洗濯がより効果的になります。
ふじた医院のロタウイルス治療
ロタウイルスは消毒が効かないので、処理に手間がかかることが多いでしょう。
しかし、多くの感染者を出さないためにも、嘔吐物などの処理はしっかり行う必要があります。
万が一、自分がロタウイルスにかかってしまった時には、自己判断で治療を試みず、真っ先に病院で適切な治療を受けるようにしましょう。
なお、香川県にあるふじた医院では、ロタウイルスの治療を行っています。
香川県に住んでいて、ロタウイルスの症状に悩んでいる人は、ぜひ善通寺にある当院へお越しください。
医師:藤田博崇
時間:8:30~18:00(土曜日営業、木曜日は13:00まで営業、日祝日休診)
入院あり
住所:香川県善通寺市上吉田町4-5-1
電話:0877-62-0555
詳細はご予約完了時にお伝えしております。
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30年以上にわたり、地域医療に根差し、入院、在宅医療も含めてリハビリや手術などの西洋医学だけでなく、整体、マッサージ、鍼灸や漢方等の東洋医学も取り入れるなどあらゆる方法を用いて治療し、症状を改善している病院です。