痛みのタイプ別!腰痛の対処法
腰痛でお悩みの方は多いのではないでしょうか?
実際に腰痛は日本人が最も悩んでいる症状の一つであり、特に日本人は腰痛・肩こりの症状が多い傾向にあります。
目次
腰痛(痛み)はなぜ起こるのか?
痛みを悪いものと決めつけてはいませんか?
確かに腰痛を含めた痛みは私たちにとって非常に苦しいもので、できれば痛みを感じたくないと思うのが当然だと思います。
では痛みはなぜ必要なのでしょうか?
痛みの目的は2つあります。
①傷を浅くする
②安静を促し、治りを早くする
痛みには、体を治すために無理をしない、安静にする、動くのを控えるといったことを伝えるための警告信号としての役目があります。
体の組織が治るためには炎症反応が起こることが必要です。
その炎症反応の際に必ず痛みを伴います。
つまり、痛みは体を守るための警告信号として、組織を治すための治癒反応として私たちには必要なものの一つでもあります。
痛みの種類
私たちが感じる痛みにも様々な種類があります。
チクチクした痛み、ズキズキした痛みなど、人によって様々な痛みの感じ方があります。
痛みは原因によって「侵害受容性疼痛」・「神経障害性疼痛」・「心因性疼痛」に分類されることが多いです。
侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)
侵害受容性疼痛(しんがいじゅようせいとうつう)とは切り傷、火傷、打撲、骨折など、刺激が入って組織に侵害ストレスが加わった時に起こる痛みや、炎症反応の際に生じる痛みです。
打撲や骨折後に腫脹が起こり、熱感とともにズキズキとした痛みを感じるのは炎症からくる痛みであり、侵害受容性疼痛に含まれます。
関節や筋肉が損傷したことにより、動かしたときに感じる痛みも侵害受容性疼痛に含まれます。
神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)
神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)とは神経の損傷・切断・圧迫などにより神経が障害されることで起こる痛みです。
脊髄損傷や椎間板ヘルニアなどによっても起こります。
主な症状としては「アロディニア」という、触れられるだけでも生じる痛みや、「痛覚過敏(ちかくかびん)」といわれる通常では少ししか痛みを感じない動きでも激しい痛みを感じるといった症状がみられます。チクチクした痛みや強いしびれなどを感じることもあります。
心因性疼痛(しんいんせいとうつう)
心因性疼痛(しんいんせいとうつう)とは心理面や社会的な要因によって起こる痛みです。
言葉だけ聞くと難しく聞こえますが、簡単に言うと痛みに対してネガティブな気持ちを持っている状態です。
実際には心理面が原因で痛みが起こるのではなく、何らかの原因により起こった痛みを増幅させてしまう因子として心理面や社会的な要因があると考えられています。
痛みに対して不安や痛みのことが気になって離れない、痛みのため動かすことが恐怖に感じてしまうといった心理面の問題を抱えている方は、痛みが慢性化しやすいと言われています。
特に腰痛が長引いている慢性腰痛の方は腰痛に対して常に不安や痛みを気にし過ぎてあまり動かないといった心理面の問題を抱えた方が多くいるのが特徴です。
痛みには薬が重要?
お薬も痛みの種類に応じて使い分けることが重要です。
薬によって効果が異なるので、痛みの種類によって使い分けをしないと効果がでないことがあります。副作用もありますので痛みを正しく診断し、正しく薬を処方してもらうことが重要になります。
痛みには運動が一番!
痛みを良くするには運動が一番です。
痛みを良くするための対応策としてお薬を用い、場合によっては手術をすることもあります。しかし、薬や手術は費用もかかり副作用もあります。
そして、薬や手術をしたとしても痛みを解決するには足りないものがあります。
それが「運動」です。
運動は薬や手術と比べて
・費用がかからない
・副作用がなく安全である
・自分でできる
といったメリットがあります。
運動することで痛みに対して以下のような効果が期待できます。
①柔軟性や筋力がつくことで痛みを起こしにくい体にできる
②痛みを抑える物質が運動によってつくられる
③日常生活動作が行いやすくなり、痛みを感じにくくなる
痛みを良くする運動の3本柱
運動には3つの重要な運動があります。
①ストレッチ
②筋力トレーニング
③有酸素運動
①ストレッチ
◎効果
○柔軟性の向上で伸張痛が軽減できる
筋肉が伸ばされる限界まで伸ばされると体を守るために痛みが起こります。ストレッチで柔軟性が向上することで伸ばされる限界が伸びることで、楽に筋肉が伸びることができ伸ばされる痛みを感じにくくなります。
○筋虚血の改善により、発痛物質の産生を防止できる
筋肉が硬くなると筋肉の血管を圧迫し、筋肉が虚血状態になります。虚血状態になると痛みを起こす発痛物質が産生されるといわれています。ストレッチで筋肉内の血流を改善することで、筋虚血状態を改善することができ、発痛物質の産生を防止できます。
◎運動方法
○ストレッチは回数よりも1回あたりの伸ばす時間が重要です。
○1つのストレッチ方法で、1回あたり20秒×最低3回行うことをオススメします。
②筋力トレーニング
◎効果
関節の周りの筋肉を鍛えることで、関節の安定性が高まり関節への負担を減らすことができます。このことにより関節の負担からくる痛みを抑えることができます。また、筋力トレーニングでも全身の循環が改善され、筋虚血状態の改善により痛みを抑えることができます。
◎運動方法
・10~20回の運動を2~3セットといったように複数回行うことが必要です。
・日々続けて行う習慣が大切です。
③有酸素運動(ゆうさんそうんどう)
◎効果
ウォーキングや自転車運動などのリズミカルな全身運動を行うことで、脳から痛みを抑える神経伝達物質が産生されます。また、痛みによる不安やうつなどの心理面の改善も期待できます。
◎運動方法
・1日の目標歩数として男性は6,700歩、女性は5,900歩以上歩くことが推奨されています。
・日々の生活で必要な移動以外にも少し多く歩く習慣をつけてみましょう。
痛みが長引く場合の原因は?
痛みが長引く方は脳にも原因があります。
痛みが慢性化している方は脳からの痛みを抑える機能が低下していることが分かっています。痛みは脳で感じているので、関節や筋肉のみならず脳の機能にも着目した薬やリハビリテーションにより、痛み治療が行われています。
まとめ
痛みのリハビリ方法は多岐にわたります。
まずは専門のリハビリスタッフに相談することが大切!
痛みは様々な原因があり、その対応策も多岐にわたります。
ただ闇雲にマッサージやストレッチ、筋力トレーニングを行っても痛みを解決できません。
専門のリハビリスタッフによる検査・治療を受けて、痛みの原因を特定してから一人ひとりにあった対応策を検討していきましょう。
医師:藤田博崇
時間:9:00~18:00(土曜日営業、木曜日は13:00まで営業、日祝日休診)
入院あり
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